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クラウドファンディング、特別企画!

【ちいろばができるまで】、過去を振り返ります。

「森のようちえん ちいろば」は
園長内保亘(わたにぃ)の一つの夢の形です。


今回は私の【(幼少期から)高校時代】に遡ります。
およそ、ちいろばと関係なさそうでいて、
関係大ありですので、
しばしお付き合いください。

私は、母親が運営する英語塾の息子で、
かなり幼いころから英語を教わってきました。
本音を言えば、イヤイヤです!
でも、母親の熱血は留まることを知りません。

そもそも、私は、
とーーっても自信もなく、自己肯定感も低く、
劣等感の塊のような幼少期を過ごして生きてきました。
当時の写真を見ると、
何と情けない顔をした坊ちゃんだ!
我ながらに、そういう印象を受けます。
(*こんな奴でも、一応大人になれるのだから大丈夫!)

母親としては、とにかく私を強化したかった!
恐らくそんな想いから、私はあらゆることをさせられました。

「英語」は、そんな強化プログラムの一つだったのです。

中学生くらいまでは、特に勉強しなくとも、
英語だけは自信がある、
いわゆる得意科目でした。

それが、高校にあがった最初の中間テストで、
まさかまさかの、最下位から指折り出来るような、
成績をとってしまったんです!
自信が打ち砕かれる、挫折ですよね。

これがショックで、挽回しようと勉強しても、
頑張って学年の真ん中位の成績までしか伸ばせません。

高校2年時の春、私の高校の掲示板にある広告を
見つけました。

【夏季、オーストラリア体験留学!】

これを見た瞬間、
私の中で何かがうごめきました。
「何かをつかむチャンスかもしれない」

それをコピーして、家に持ち帰り、
母親に相談しました。

「オーストラリア、行ってみたいんだけど?」

母親はあっさり、「いいよ」

私「え!まじ!?」

こうして、行くことになったオーストラリア。
今思えば、自分で悩み、自分で打開策を探し、
自分で何かを掴もうとした、
まさに「自立」だったのかもしれません。
自分でつかみ取ってこなかった人生、
ようやく何か開けそうな予感がしました。


オーストラリアに一つ、大きな運命が待っていました。


この体験留学、
ホームステイは義務で決まっていました。
そしてそのホームステイ先がなんと
幼稚園を運営されていたのです。

ある時、私も幼稚園に付き添うという話になり、
私としては、「人生初めて異国の幼児に会う」
という体験をしたのです。

私はとても緊張していました。
英語もロクに話せないのですから
当然です。
きっと、子ども達はそんな私を余所余所しく扱うだろう、
そんな想いでした。

それが、園に入った瞬間、
思い込みはガラガラと崩れていきました。

園にいた子ども達の目の輝き、
異国を私をあっさり受け入れる心の広さ、
子どもというのは、
私が思っている以上に
ものすごい存在なのでは?と
そう思わされました。

「日本人だ―!ポケモンって知ってるー?」
「好きな食べ物は??」
とにかく、質問攻めの後は、もみくちゃ。
そんな一日を過ごし、
夜ベットの中で思ったのです。

「幼稚園の先生も悪くないな」

ここが、恐らく私の夢のスタートです。

正直な所、当時の私は
「子どもを馬鹿にしていたような感覚」がありました。

子どもは何もできない、知識も乏しい、未熟である。

そんな固定観念がなぜできたんだろうか?

きっと私は、自分の幼児期に
自己肯定感なるものを知らずに育ちました。
いじめられてばかりで、嫌な思い出しか記憶にございません。

私は、幼児期をいつの間にか見下し、
きっと過去に戻ることに意義を感じず、
子どもであることに劣等感を持ち、
過去をのこぎりで切り離しながら前に進んできたんだと、
そう思うのです。

本来なら、子ども時代とは、

人生の最大限の幸福感や、ありのまま生きて、
その世界を肯定して前に進むべき時期なのです。
簡単に言えば、毎日を大好きな人に囲まれて、
葛藤しながらも、目をキラキラさせて生きる時期なのです。


人生の諸段階で、その感覚を身に付けてから、
次のステップに行く、
そうしてこそ、愛することの大事さ、
この世界の美しさに気づける、
その為に子ども時代はあるのです。



幼児期を見下して生きてきた私は、
このオーストラリアの子ども達との体験で、
自分の人生を想い直しました。
過去を否定するのではなく、
それを丸ごと受け入れてこそ、自分は前に進める。


それを教えてくれたオーストラリアの体験、
そして子ども達との出逢いは、
私の今後の人生を大きく揺るがしました。

「子ども」に興味を持った私は、
次なるステップに「子どもをもっと知る」という道を選びます。
子どもが好きになったというより、子どもという人間に
とても興味を持った高校時代でした。

わたにぃ

次回は、「ドイツとの出逢い」!