ちいろば先生達のつれづれ

長野県佐久穂町にある、【森のようちえん ちいろば】に関わるスタッフたちのあれやこれやを自由に語るブログです。

園長わたにぃの部屋

ありのままあるということ。
子どもたちと日々接すると、この大事さに気付かされることが多いです。
そして子どもたちは、肩書きとか経歴とか
そんなことは気にしないで繋がり合います。

これもまた僕ら大人が改めて捉え直したい
「子ども心」の1つな気がします。
「0歳から100歳までが」
社会的な鎧を一回脱いでありのまま語り会ったり、笑い合ったりする場こそ、
僕が目指したいちいろばの姿です。

そしてようちえんだから、「子ども、保護者、スタッフ」の
関係だけではなく、そんな立場や肩書きすら飛び越えて!
あらゆるビジョンや技術、想いの持った人たちの息づかいが聞こえてきてこそ、
「ようちえん」という枠を飛び出した「村」に近づいていくのです。

そして、僕が大好きな佐久穂町の自然豊かな風景の中で、
そんな「子ども心」溢れる村のようなコミュニティーが作れたら、
これもまた1つの幸せの形になると思うのです。
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実際、ちいろばに子どもを通わせるために千葉から移住された
ある家族のお母さんは、卒園式後の交流会で
こう呟きました。

「移住して、ここにきて、本当に息がしやすくなった」

ちいろばは、開園してから8年目。
本当にみんながありのままあれるような可能性ある
コミュニティーに育ってきたと感じます。

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ここに至るまでには、
実際にはものすごく大変なことは沢山ありました。
初めは4名からスタートの園です。

しかも認可外保育所ですから、
国や県、市町村からの補助なんてありません。
正直な話、当時の保育料は21000円×4名で、収入は8万円ちょっと。
そこから、家賃、光熱費、生活費、送迎の燃料代で全て吹っ飛んで大赤字なんです(笑)

誰と話しても、「こんなのうまくいくわけない!」
「いや~無理だろう」口をそろえて。
その都度、これからやろうとしている気持ちが
傷つくのでした。

でも、
当の私も、そう思っていましたよ(^_^;) うまくいかないだろうって。
世の中の経営理論やノウハウは全く当てはまらないことをしているんですから。

大変なのは、経済だけではありません。
見知らぬ土地に来て、
じきに、僕らが今まで暮らしていたスタイルでは、
全く通用しない土地だったんですから。異国です。
生まれて初めてのことが生活の中に多すぎて、
ワクワクはあったけれど、
やっぱり正直大変でした。

さらに、子どもができたときには
嬉しいんだけど、
ちいろばの運営のことをよぎれば、
もう不安しかなかった。

始めてから3,4年は、
楽しいことも多かったけど、
同時に苦しいことも多かった。

でも助けてくれる人は本当に温かく、
ちいろばは、人でしかできていない!
それくらい、人の輪と愛で成り立っているんです。

今では、20名強の子どもが通う園なのだから、
これは本当に並大抵のことではないと思います。
始めたときは、全く想像も予想もしませんでした。
ある意味奇跡なのです。
継続はきっと愛の塊なのです。

そして、今こそ、
理念に向けて、本当に歩み出す土台が
できてきた。

クラウドファンディングの発信は、
ちいろば理念を、社会に、世界に向かって
宣言する、とてもステキな機会なのだと思っています。

経緯は、またどこかでお話ししましょう。
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それはそうと、

私(わたにぃ)の出身は千葉県ですが、
8年前にここ長野県佐久穂町に移住を決めた理由は
「村のようなコミュニティー」を作るというものでした。

だって繋がり合うってステキでしょう?
大好きな人たちと一緒に笑い合うって気持ちいいでしょう?
心も場もオープンって、広がりがあるでしょう?

村のテーマは、
「0歳から100歳の子どもたちと共に」。
この想いに対して、初めは「子育てカフェ」構想を練ったのですが、
地域の方々と接し、「毎日子どもたちを預かってほしい」
という声に沿う形で、「森のようちえん ちいろば」が誕生しました。

村の中心には「ようちえん」がある。
そしてここは、あらゆる年代の人たちが集う新しいカタチのようちえん。
そして僕らは「ようちえん」なのだから、
この門をくぐるには「子どもであること」
そして「かつては子どもだった大人達」も「子ども心」を持って
この村に関わってくれたら面白いコミュニティーになる。
この実践を僕らはいよいよ本格的にスタートさせます。

ところで、「子ども心」って何でしょうか?

関わる大人達には、是非ちいろばの子どもたちの姿を
観て頂きたいと思います。
そして感じてほしいのは、
色々な観念にとらわれず、
自分で、時に仲間と
「いまやりたいことをやる・ワクワクすることをまずやってみる」
というエネルギーに満ちあふれている子どもたちの凄さです。

子どもたちは、すぐに繋がり合い、
仲間を愛し、
そしてこの場にいるととってもオープンなのです。
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この姿から僕らも刺激を受け、
これから「0歳から100歳の子どもたちと共に」村にどんなものがあったら
ステキだろう、みんなが幸せだろう、
こんな希望を語りあいながら、
ワクワク構想を考え具体的に自分たちの手で作り上げる。
そこにはこれまで繋がってきた人、
そしてこれから繋がっていく皆さんの想いと力が
とっても大事です。
このビジョンへの確かな歩みを
今ここから始めたいと思います。

ちいろば わたにぃ



おはようございます。

2020年4月22日~ 19:00より
いよいよちいろば初のクラウドファンディング開始致します。

「0歳から100歳までの子どもたちと共に
いつもここにある故郷になる」

この理念を、いよいよ本格的な形にすべく、
地域に、社会に、世界に向けて、
ちいろばの想いを伝えていきたいと思います。

《クラウドファンディング各記事》
https://camp-fire.jp/projects/219269/preview?token=3v5zx7s5 (キャンプファイヤー)
                    ⇒こちらからご支援を!

https://liracuore.jp/a/18086 (リラクオーレさん)感謝!



今回のクラウドファンディングの
目的は二つ

①新園舎建設の資金の一部を集める⇒主に新園舎シンボルの部屋「かたりば」への投資。

②クラウドファンディングを通して、「こども園を中心とした村作り」
の開始宣言をし、今後繋がっていく、関わっていく「村民」と出逢う。

となります。

ちいろばの構想は、
そう、「こども園を軸にした村作り」です。

《村作り構想についての記事》
https://localletter.jp/articles/waldkindergarten_chiiroba/ (ローカルレター記事)感謝!
⇒こちらの記事は、クラウドファンディングページに載せられなかった想いぎっしり!必見!!



自分の故郷は、自分と仲間で切り開いていく。
この自然豊かなここには、
関わる人が「いつでも戻ってこられる故郷がある」

それは「村」の様な場所で、
村をどうデザインしていくかは、
みんなで「寄り合って」、決めていく。
仲間を否定せずに、対話を重ねて
「みんなの愛着」が寄り集まった村を作ります。

そして、中心にあるのは「こども園」
こども園が中心の村に皆がやってくるのだから、
みんなは「子ども」なのです。
入園児だけとか、保護者だけとか、
そんな限られた人の為の空間ではなく、
少しだけ自分たちの範囲を広げて、
「関わりたい人誰もが」、「子ども心」をもってココに集う!

ロゴ


ここでは、「子ども心」こそ大事で、
色々なことにワクワクドキドキしながら、
やってみようを形にしていく仕組みを、
「子ども心」フル発揮で作り上げていきましょう!

そんな先駆けに、「クラウドファンディング」を行います。
是非、沢山のご支援、ご協力を宜しくお願い致します。

ちいろば わたにぃ

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園長わたにぃです。

こんにちは!

2020年を無事迎え、この年末年始は、
とにかく色んなものをリセット!
と言いますか、「何もしない」を決めて、
本当に「何もしなかった」、まさに「合間」の時間を
家族と過ごしました。

メールもろくに返信せず、
電話もろくにでず(いや、助かった!かかってきてない(^^;))
人として、そんな時間を過ごしてもいい時間が
日本人にとってはこのお正月なのではないでしょうか?

こうやって、「合間」を過ごしていると、
よくお昼寝もできたし、よく子どもたちとベタベタできたり、
フットワーク軽く出かけられたりと、
日常なんて色々なものに追われていたことか!
ということに気づかされる。

コーヒーも、リラックスの為のコーヒーではなく、
今日を戦うためのコーヒーになっている。
お昼寝も、次の戦闘の為に体を休める仮眠であって、
本当に何にも考えず目を瞑るお昼寝にはなっていない。

そんな日常が本当に個人の自由や、幸せにつながるんでしょうか?
何のために、自分は生きているんだろう?
この年初めは、そんなことをグダーーーっとしながら思うのに、
とても貴重であったと振り返ります。


保育の世界では、3つの間が大事、
と言います。
これは、「空間」・「仲間」・「時間」で、
これをたっぷり保障できる場を子どもと大人と共に創っていくことで
生まれて間もない子どもたちはこの世界への信頼を
獲得していくのだと言われています。

でも、僕はこれに「合間」(隙間でもいいかも)を加えたい。
デンマークでいうところのヒュッゲ(Hygge)、
ドイツで言うところのゲミュートゥリヒカイトゥ(Gemütlichkeit)
という感覚に似ているかもしれません。
とにかく「色んな鎧を脱いで、自分らしくほっとする時間」とでも言いましょうか。

「合間」です。

人間関係も、仕事も、ひいては人生も
何かに追われながら、自分以外の意志に翻弄されながら
僕らは実は生きていますね。
そして、それこそが「この世で生きる」ということなのだと、
社会(教育)や家庭の場で、子ども達に押し付けていやしまいか、
一度立ち止まって考える必要があると思うのです。

本当は、みんな幸せに生きたい、
もっとシンプルに生きたいはずなのに、
一体どこをどうしたら、こんなに複雑な意志の渦に
巻き込まれてしまったのか?

少なくとも、子ども達には、
「自分が自分らしく、心地よくある」
という感覚を知ってから、大人になっていってほしい。
そうすれば、きっと「立ち止まれる大人」が増えていく、
そして、
「合間」を生きたいと願う人たちにあふれる社会になっていくのではないか?
そんな風に感じるのです。

もう少し、もう少しでいいから、
人生に余白感がほしい所です。
森のようちえん ちいろばのこれからも、
そんな「合間」を楽しめる、
人生の「隙間」を楽しめる場所にしていきたいと、
そう思うわけです。

教育が大事、何が大事と、
色々な話が飛び交っていますが、
つまるところ皆、自分を大事にして、
1人ひとりが幸せだと感じられる瞬間が
増えていくことが大事ではないでしょうか?
全てのことは、ある意味その「幸せ」のための、
「手段」過ぎないのです。
「手段」が「目的」になっている!というのは、
麹町中学校の校長工藤先生です。

誰かの犠牲の上に成り立つ、
誰かが見えないところで涙を流しながら、
一部の人が幸せに感じる世界は、「やめよう」。
「ガマンは美徳」は、ほとんど迷信だ。
自他ともに、幸せを感じられる世界こそ、
僕らが本当に望んでいきたいものではないでしょうか?

と、暑(熱)っぽく自分の心に言い聞かせてみました(笑)


こんなに長々と書いてきて、
実はその世界の実現は、
誰もがぽかーーんとするくらいシンプルで、
シンプルすぎるものだと思うのです。

ここら辺は、押し付けられていない「子どもたち」
の姿から、僕ら大人が観て学ぶところは大いにあると
保育現場にいるとよく思います。

「合間」を中々生きられない大人が
子どもに「合間」を語るは何か矛盾している気がして、
とにかく保育技術や色んな頭でっかち理論は置いておいて、
子どもに語りたい、伝えたいことを
大人が今自分の人生でちゃんと「わかる」ために、
生きるちょとした「合間」を、
日々の中で生み出したいと思う2020年の始まりなのでした。


さて、このつれづれ日記がどれほど続くかはわかりません(^^;
でも自分だけでなく、スタッフも同じ空間を共有したら、
切磋琢磨するのではないかと思い、
2020年からはじまる
「ちいろば先生たちのつれづれ」を
スタートさせていきたいと、
なぜか今、思い立ちました。


ちいろば わたにぃ(内保 亘)






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